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ちょっとタイムス 2024

鶴岡タイムススタッフが感じたりしたことを書いているコラム
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令和6年10月15日号

 鶴岡タイムスの表紙の撮影を担当する機会が増え、本号は10月6日に行われた荘内大祭の大名行列の撮影に出かけました。
 致道博物館の交差点に陣取っていると、カメラを手にした70代と思われる男性から「行列は向こうから来るのですか?」と話しかけられました。「そうです。この交差点から市役所に向かいます」と答え、観光客の方かと思い「どちらから来られましたか」と尋ねると「地元です」との返事。久しぶりの行列見物とのことでした。その後も写真のことや地元の今後のことまで話題が広がり、ほっこりした時間を過ごすことができました。表紙の撮影ではこちらから声かけすることも含め、見ず知らずの方と思いがけない出会いがあります。
 一方で天神祭、大山犬まつり、日本海寒鱈まつり、大山新酒酒蔵まつりなどの撮影では、酒やビールを楽しげに飲む方たちを横目に、仕事中の私は、はやる心を抑え、その夜の冷えたビールに思いを馳せることにます。(M)

令和6年10月1日号

 村山地方に大きい公園があることを知り、子どもを連れて行ってみました。大きな遊具があるだけなら、普通の公園と変わりませんが、その公園は町の中にあるのに自然の中でのびのびと遊ぶことができることに感動しました。
 池、噴水、ふわふわドーム、小川、滑り降りることができる斜面、田んぼに向かって落ちることができる滑り台(着替えを持って行かなかったら、親は泣くかも…)など。子どもが好きなことが一つの公園内にたくさんあり、自分が子どもだったら毎日遊びに来ると思います。
 この公園で一番うれしかったことは、 子どもが園内の田んぼでミズカマキリを捕まえたことです。前から捕まえたいと思っていたのですが、夢が叶いました。網を入れたら、なんと6匹も入っており、しばらく観察してから田んぼに戻しました。
また遊びに来ることを子どもと約束し、遠い道のりを帰宅しました。庄内にも、こんな公園があったらいいのになあ、と思いました。 (小)

令和6年9月15日号

 9月に入ったとたん朝晩ひんやりとする日が多くなり秋めいてきました。何をさて置いても食欲の秋(私だけでしょうか…)。一年で一番好きな季節です。
 おいしい物がたくさんの他に自分の誕生月というのも理由の1つです。
 ここ数年は誕生日ケーキをホールで買うことがなくなりました。子どもが小さい時はキャラクターものを買ってみたり、手作りしたり。いろいろなケーキでお祝いしました。食べる前にはお決まりの撮影会。張り切ってパシャパシャ撮る私…その隣でおいしそうなケーキをガン見する子どもたち…を撮影する夫。
 今は家族の誕生日にはそれぞれの好みのカットケーキを買ってきて食べています。
 ケーキの箱を開けると、私の〝すぐに食べたい欲〟のオーラがちゃんと息子に伝わっているようで、「写真はいいのか〜」と言われるようになってしまいました。
 今年の誕生日は久しぶりにホールケーキにしてみようかなと考え中です。 (F)

令和6年9月1日号

 今夏のビッグイベント、パリオリンピック・高校野球・赤川花火大会などが終わり、気持ちがひと段落している人は多いでしょうか。
 我が家では8月にはもう一つ、「子どもの夏休みの課題を完了させる」という重要ミッションが控えておりまして、このほど無事に乗り越えることができました。最大の難関はやはり自由研究的な課題。子どもの関心に基づいて、自主的な学びを大切に、などと言っているとなかなか進みませんね。
 いろいろ話題提供して様子をみていたところ、選んだテーマは「お金の歴史」。7月に新紙幣が発行されたこともあり、なかなかタイムリーなチョイス。子供と一緒に調べたりまとめたりしました。
 「貨幣と紙幣を作っているところはどこ」「日本最古の銭と紙幣は」「金本位制をやめた理由は」「新紙幣に使われている新技術は」など、大人の私もあらためて学ぶ機会となりました。そういえば新紙幣、私の手元にはまだ届いておりません。 t-tak

令和6年7月15日号

 初夏から初秋にかけては、その季節にしか食べられない旬の食材のオンパレード。特に味噌汁の具にするとおいしい食材を挙げてみたいと思います(あくまで私の好みです)。
 トップバッターは、「よど豆」(サヤエンドウ)。子どものころは青臭さが苦手でしたが、大人になってからは、「そこがうまい」と感じるようになりました。
 8月になると地元産の「エゲシ」が出てきます。我が家では、ナスをたっぷり入れるのが定番。熱い汁をかけて柔らかくなったエゲシから染み出たダシは格別です。
 一番の好物はミョウガ汁。ミョウガは畑でいくらでも採れるので入れ放題。油揚げと合わせた味噌汁がいいですね。あの独特の味と香りがたまりません。
 先日は掘ったばかりのジャガイモの味噌汁を食べました。旬を感じることはありませんが、採れたてを食べるのはいいですね。味噌も自分で作っているので、そこもうれしいポイントです。 (M)

令和6年7月1日号

 ベイカーデビューしました。きっかけは、3年ほど前から見ているイギリスのテレビ番組です。ケーキやパン、お菓子作りが好きなアマチュアのベイカーが腕を競い、1位を決める内容です。優勝しても、賞金は出ず名誉だけをもらえるので、本当にお菓子作りが好きな人たちが出場します。その頑張る姿に心打たれ、ベイクを始めました。
 ちなみに僕のベイク1作目はカップケーキです。家にある材料で、時間がかからず簡単に作れるだろうという理由です。ただ、レシピ通りに作ったのに、結果は大失敗。完成してキッチンに展示していたら、妻に「クッキーを作ったのか」と言われました(笑)。ぺちゃんこの硬いカップケーキでした。
 お菓子作りのために本やインターネットでレシピを見て気が付いたのですが、人の数だけレシピがあり、作業工程や材料が違ってきます。2回目は失敗から学び、きちんと膨らんだ美味しい(?)カップケーキができました。次は何を作ろうかな。  (小)

令和6年6月15日号

 梅雨の時期になっても恵みといえるほどの雨が降っていませんが、今年の梅雨はどんな感じになるのでしょうか。
 天気の心配をする理由の1つが、毎号の鶴岡タイムスの配達があるから。配達員さんが補い切れない町を社員で配達しています。普段あまり身体を動かすことをしないのでいい運動になっています。
 配達中に密かに楽しみにしているのが、それぞれの玄関先や庭に季節ごとに咲いているきれいな花や草木です。
 鶴岡タイムスの配達は、ご家庭の玄関先までおじゃますることになりますが、そこで思わず立ち止まって見とれてしまうのです。不審者と間違われるおそれがあるのであまり長い時間眺めることはできませんけど。
 天気の良い日には庭先で作業している方々から、「いつもご苦労様〜」、「ありがとう〜」、などと声を掛けて頂くことも多いので、うれしい気持ちになります。
 もし配達に興味のある方がいらっしゃいましたらご一報お待ちしております。(F)

令和6年5月15日号

 鶴岡市(旧藤島町)出身の冨樫森監督の新作映画「ふたりごっこ」が鶴岡まちなかキネマで5月25〜31日に上映されるとの知らせが届いた。初日には監督の舞台あいさつもあるとのこと。
 映画館に足を運び、スクリーンで見る人もいると思うので多くは語れない。もらったフライヤーには「心の傷を抱えたままの女性が一人の少女と出逢うことで蘇生し生き始める感動の物語」とある。
 作品は晩秋の山形が舞台。庄内でロケが行われており、鶴岡アートフォーラム、荘内日報社、主婦の店ミーナ店など、すごく身近な場所ばかり。きっと地元のあの風景が背景になっていたり、エキストラとして見覚えのある人が登場したりするんじゃないだろうか、などと少しワクワクしてしまう。
 自分の中ではありふれた場所や日常の光景のはずなのに、映画を通して見るととても新鮮に感じられ、そして魅力的で大切なものとして再認識される。地元ロケ作品の面白さだと思う。  t-tak

令和6年5月1日号

 鶴岡ではこれから孟宗シーズンが始まります。特産地の湯田川温泉の直売所や商店では、朝堀りの孟宗を買い求める人たちで朝からにぎわいます。
 私の家にも、湯田川から田川に抜ける旧道から脇道に入ったところに孟宗山があります。子供のころは野菜が採れる普通の畑でしたが、月日が経ち、周辺から竹が侵食してきていつの間にか竹林に。以前は父が孟宗を掘っていましたが、10年以上前からは父に代わり私とかみさんが掘りに行っています。
 私が孟宗料理で好きなものといえば孟宗汁。酒粕仕立ての味噌汁に孟宗の風味が加わり、油揚げとシイタケからコクが出ます。シーズン中は、週1、2回は孟宗汁です。
 孟宗は多く採れる年と採れない年のギャップが激しい作物です。特に昨年はシーズンを通して数本しか採れないハズレ年でしたので、今年はたくさん採れるのではと期待しています。さて、今年は何回孟宗汁を味わえるでしょうか。 (M)

令和6年4月15日号

 仕事が変わったり、就職や進学で環境が変わったりした人も多くなる年度始め。何か新しく始めたりしてデビューする人も多いかもしれません。
 縁あって、僕はこの春に腸に関する健康セミナーデビューしました。健康診断の結果を見ても、数値的に極端に体の状態が悪いわけではないmものの、だんだん体のことが気になってくる年頃。すごく軽い筋トレとサイクリングはしてはいます。
 やっぱり昔とは体の状態が違うなと感じるのは、特に消化機能が落ちてきていることです。大好きな脂っこいステーキや大盛りラーメンを食べると腹を下します。でも、控えれずに食べてしまいます。
 そんな生活をしている私がセミナーで言われたことは、耳に痛いものでした。しかし、健康な状態に体をもっていくためには、とてもためになるものでした。いきなり食生活をガラリと切り替えるのは難しいので、ちょっとずつでもよいから気をつけようかなと思いました。  (小)

令和6年4月1日号

 今ではいろんな皮が厚くなった私も、子供のころはすごく人見知りでした。中学までクラスは変わらず同じメンバーでしたが、高校からはほぼ知らない人たちとの生活に緊張の日々。毎日が必死だったせいか、高校生の時の記憶も鮮明には残っていないし、校歌も思い出せません。ちなみに小・中学校の校歌はフルコーラス歌えます。
 思い起こせば、高校生の時にアルバイトをした経験が私を少し変えてくれたような気がします。店長やパートのおばさんたちとのおしゃべりが仕事の大変さを超えるほど楽しかった。コミュニケーションは自分で体験して身に付いていくものかもしれません。
 同じ血を受け継いだ我が娘も生後4カ月から激しい人見知りが始まり、将来どうなるんだろうと心配しましたが、選んだ職業は接客業です。
 4月は新しく環境が変わったり出会いがある季節です。新…がつく方々も緊張すると思いますが、新…の方々を迎え入れる方々もたぶん緊張していると思います。 (F)

令和6年3月15日号

 ローマ字のつづり方について、国の原則の「訓令式」表記を約70年ぶりに改訂し、「ヘボン式」が普及している実態に合わせる、との文化審議会報告の報道を読んだ。小学校で習う訓令式と、普段よく使っているヘボン式の違いにとまどうことがついになくなるのか! と一瞬思った。
 アメリカ人が作ったヘボン式は英語圏の人が発音しやすい。日本人が作った訓令式は、かなの各行ごとの母音が統一してある点で覚えやすい。例えば「ちかてつ」はヘボン式で「chikatetsu」、訓令式で「tikatetu」。
「おちゃ」は「ocha」と「otya」。後者にちょっと気持ち悪さを感じるのは、英語が身近になっていることの表れか。
 でも、便利なのはあくまで英語圏の立場。「cha」をフランス語圏では「シャ」、スペイン語圏では「カ」と発音するようで。世界人口70億のうち英語を実用で話すのは15〜17億人。多様な言語に対応する意味では、訓令式の方がSDGsなのか。どっちが良い悪いの話でないようだ。t-tak

令和6年3月1日号

 まったくの偶然で中学校時代の文集(自分の物ではありません)に再会しました。思わず手に取りページをめくると、私が1年生の時の文集でした。目次にはしっかりと私の名前もあり、読んでみると父の手伝いで雪下ろしをしたことが書いてありました。あまりに稚拙な文章で、作文の内容のことは割愛します。
 当時は毎年のように屋根の上に1・5㍍ほどは雪が積もり、その重みでふすまが開かなくなるので雪下ろしは必須でした。
 雪下ろしの作業は、屋根の雪が目に見えて減っていくのが楽しく、晴れた日には空の蒼と鳥海山まで続く白い風景を見るのが好きで、親に言われなくともよく屋根に登っていました。
 40年前の雪景色にひととき思いを馳せましたが、現実に戻るとまれに見る暖冬です。寒さがぶり返した2月23日、梅の花が咲いた致道館に表紙用の写真を撮りにうかがいました。ゆっくり、まっすぐ降る雪は、春が近いことを教えてくれているようでした。(M)

令和6年2月15日号

 子供を連れての日帰り温泉巡りにハマっています。かといって、全国の名湯に行くわけではなく、目安としては車で移動して片道2時間以内のいわゆる「安近短」の温泉巡りです。
 以前、「野湯」というものがあると聞きました。人里離れた山奥や海沿いにあり、人の手が入っていない源泉らしいです。機会があれば、一度でいいから野湯に入ってみたいと思っていました。
 そんなある日、野湯ではないのですが、川の隣にある温泉をみつけ、天気の良い日に子供を連れて向かいました。川を眺めながら入浴でき、風情があるなと思っていましたが、着いたらびっくり。水深はとても浅く、仰向けでなんとかお湯につかることができる程度で、水温もかなり高め。もし頑張って入浴したとしても、川向こうの道路や駐車場などの周囲から丸見えの状態で、子供と二人で全裸でそんな温泉につかっていたら、おかしな親子もしくは死体と思われそうだったので、諦めました。    (小)

令和6年2月1日号

 バレンタインの季節がまたやって来た。毎年あげる人は決まっていて、旦那さんと息子。2人ともそんなに喜んでいる風には見えないので(本当は喜んでいるのかも)、結局は私が食べたいチョコレートを買ってしまいます。
 今年は、本命チョコでもなく、義理チョコでも友チョコでもない「推しチョコ」が流行っているらしい。好きなアイドルやアニメなどのキャラクターの推しをイメージしたチョコレートを買って、グッズなどと一緒に写真を撮ったり、「推し活」仲間に配ったり、新しい楽しみ方のバレンタインを計画している人もたくさんいそうですね。
 各菓子メーカーや菓子店などで、バレンタイン限定のとってもおいしそうなチョコレートがたくさん販売されているのをながめながら、今年はどのチョコレートにしようかと真剣に悩み中です。
 私の「推し」って? と考えてみたけれど、今のところ見あたりません。もしかして私の「推し」は「限定」に弱い自分なのかも…。 (F)

令和6年1月15日号

 元日早々に起きた「令和6年能登半島地震」。激震と津波、大規模火災で壊滅的な被害を受けた地域の状況を連日報道が伝えている。全体の被害が把握できておらず、安否が分からない人もまだ多数いるとのこと。被災された方々を思うと心が痛むばかりだ。
 大きな揺れの後、大津波警報が発令されると、NHKアナウンサーは冷静に状況を伝えるのをやめ、緊迫した絶叫にも近い声に変わった。「一刻も早く岸から離れること」「命を守る行動を最優先に」「あなたが『逃げろ』と周りに呼び掛けて」と。
 「ヒステリックで怖い」との意見もあるが、あれは東日本大震災で失われた多くの命によって得た教訓。同じことを繰り返さないための叫びだっただろう。「震災を忘れる」「津波を甘くみる」ことの方がよっぽど怖い。
 一方、被害映像や辛い情報にさらされ続けることは心に負担が掛かり、トラウマにもなり得る。必要な信頼できる情報を判断し、最小限に抑えることも大切だろう。 t-tak

令和6年1月1日号 「わくわく」する鶴岡に

 新年を迎えるにあたり、これからの鶴岡市がどうなっていくのだろう考えていると、12月19日に「第2回鶴岡市中心市街地将来ビジョン・中心市街地活性化基本計画策定委員会」が開かれると聞き、取材しました。
 人口減少や高齢化社会への対応が急務の鶴岡市が、概ね15年後の中心市街地の将来像を描き、それを実現するために取り組むハード・ソフト事業を策定する委員会です。来年度以降の、具体的な取り組みに関しての議論に期待しています。
 その中で新しい鶴岡市立図書館整備についての意見が複数の委員からあり、「食文化に関するコーナーを設けたらどうか」「劇場のような図書館が話題になっている」「本の並べ方に特徴を持たせたら」などが出されました。2020年にオープンした酒田駅前交流拠点施設「 ミライニ」併設の酒田市立図書館は、駅前周辺に人が集う施設となっています。
 私も以前から図書館を建て替えるとなった場合、どの場所が良いのか、どう変わるのかなど、たいへん興味がありました。今後、市民からさまざまな意見や要望を吸い上げ、設計に盛り込んでもらいたいと思います。
 委員会では「わくわく」というキーワードも出てきました。若者が「わくわく」する生活を送れたら、自分が住んでいる地域に対する誇りを持つことができ、進学などで鶴岡を離れても、また帰ってくるきっかけになるということでした。
 私も小学校の低学年の頃、一日市から駅前まで書店や飲食店などを祖母と歩いて回り「わくわく」した思い出があります。それがまちづくりに関わりたいとの思いとなり、始めたのが鶴岡タイムスです。
 取材を機に、創刊当初の思いがよみがえりました。若者だけでなく全世代が「わくわく」する鶴岡になるように、鶴岡タイムスの発行を通して貢献していきたいと思います。

有限会社鶴岡タイムス社代表取締役 長谷川松浩